雨をまちの恵みに変える

地図の上に雨庭を置いて、
まちの水循環回復
見える化する。

雨庭シミュレーターは、地図上に雨庭を配置するだけで、 雨庭が雨をどれだけ受けとめ、流出がどれだけ減るかをその場で計算できるWebツールです。 ご自宅の庭ひとつから、まちに複数配置した場合まで。専門知識がなくても、効果の目安を数字で確かめられます。

簡易版で雨庭のしくみをつかむ地図版で複数配置して効果を比べる

地下水を補う 屋根や駐車場の雨を集める 雨庭

ABOUT

雨庭とは

雨庭は、屋根や駐車場に降った雨を集めて一時的に貯え、ゆっくりと地中へ浸透させる庭(緑の空間)です。 雨どいや舗装面からそのまま下水道へ流れてしまっていた雨水を、大地へ還します。

都市化により地面の多くが建物や舗装に覆われ、雨水が地中へしみ込みにくくなっています。 雨庭はこの「しみ込む力」を取り戻す、自然の仕組みを活かした小さなインフラ(グリーンインフラ)です。

雨庭の主な効果

水循環の回復
雨水を地中にしみ込ませて地下水を補い、湧水を守ることにつながります(この働きを涵養といいます)。
流出抑制・下水道負荷の低減
短時間に下水道へ集中する雨水の量を抑えます。
まちの緑と景観
植栽空間として、まちに潤いのある風景をつくります。

雨庭のしくみ

屋根や駐車場に降った雨を雨庭へ集め、地中にしみ込ませながら、しみ込みきらない分を雨庭にためます。 ためられる量の上限を超えた分だけが流れ出ます。本シミュレーターは、この水の収支を1時間ごとに計算しています。

集めるしみ込ませるためる上限を超えた分が流出

雨庭を検討する建物・場所の例

本シミュレーターでは、雨水を集める範囲や雨庭面積の目安値を、次の5タイプについて初期値として用意しています。 数値は現地に合わせて上書きできます。

一戸建て(屋根のみ/屋根+駐車場)小規模集合住宅駐車場・商業施設公共施設

雨庭の大きさ・深さ・土にしみ込む速さの目安

雨庭の面積は雨水を集める範囲の5%以上を目標とし、深さは30cm程度、土にしみ込む速さ(浸透能)は整備後で50mm/hが標準です。 いずれも雨庭スタンダード・テキストブック 2026年版によるもので、深さと浸透能の初期値は同書の標準値、 雨庭面積の初期値は同書の目標値と計算例を参考に設定しています。

面積=集める範囲の5%以上(目標)深さ=30cm程度(標準)浸透能=50mm/h(標準)

FEATURES

シミュレーターでできること

専門知識がなくても、地図にピンを置くだけ。雨庭1つの効果から、複数を配置したときの効果まで、その場で計算します。

地図にピンを置くだけで雨庭を配置

住所や郵便番号で場所を表示し、地図をクリックして雨庭を配置。複数の雨庭をまとめて配置し、雨庭ごとの効果を合算した結果を確認できます。

住所検索郵便番号検索複数配置・集計

建物の種類から選ぶ 5タイプ

建物のタイプを選ぶだけで、雨水を集める範囲や雨庭の面積などの目安値が初期値として入ります。数値は現地に合わせて上書きできます。

一戸建て(屋根のみ/屋根+駐車場)小規模集合住宅駐車場・商業施設公共施設

降雨パターン 7種から選択

熊本県内の実績雨量4種と、熊本・東京の計画降雨3種を収録。さまざまな降り方に対する雨庭の働きを比べられます。地図版では、お手元の時間雨量データからカスタム降雨を追加することもできます。

実績雨量4種(熊本・人吉・八代)計画降雨3種(熊本・東京)カスタム降雨(地図版)

効果をその場で数字に

流出削減率(%)や浸透・貯留量(m³)を即時に計算。選択した降雨に対する1時間ごとの収支をもとに求め、浴槽への換算で効果の大きさを直感的につかめます。

流出削減率(%)浸透・貯留量(m³)浴槽換算
水循環の回復
雨水を集める範囲の流出削減
32.3%
雨庭なし 13.6 m³ → 雨庭あり 9.2 m³
22.0杯
家庭用浴槽(1杯≒200L)

※画面イメージ。簡易版を開いた直後と同じ条件(一戸建て〈屋根のみ〉=雨水を集める範囲80m²・雨庭8m²・深さ30cm・土にしみ込む速さ50mm/h、降雨は実績雨量〈熊本 2016年6月20日〉)です。数値は条件により変わります。

HOW TO USE

使い方は、3ステップ

1

場所を表示する

住所または郵便番号を入力して、調べたい場所の地図を表示します。

2

雨庭を配置する

建物の種類を選んで地図をクリック。雨庭がピンとして配置されます。何か所でも追加できます。

3

降雨を選んで効果を確認

降雨パターンを選ぶと、流出削減率や浸透・貯留量がすぐに表示されます。条件を変えて比べてみましょう。

MODEL

計算モデルと出典

熊本県立大学 島谷幸宏特別教授の
計算方法に基づく試算

本ツールの計算ロジックは、熊本県立大学 島谷幸宏特別教授から提供いただいた計算方法に基づいて実装しています。同じ計算方法は『雨庭スタンダード・テキストブック』にも掲載されています。 雨水を集める範囲・雨庭の面積・深さ・浸透能(土にしみ込む速さ)の条件から、選択・入力した降雨に対する貯留・浸透・流出の収支を1時間ごとに計算します。

  • 雨庭の深さ・浸透能の初期値は、雨庭スタンダード・テキストブック(2026年版)の標準値
  • 雨庭面積の初期値は、同書の目標値(雨水を集める範囲の5%以上)と計算例を参考に設定
  • 建物の種類ごとの「雨水を集める範囲」の初期値は、公表資料等をもとにした目安値
  • 降雨データは気象庁の観測値および熊本県・東京都の計画降雨に基づく
  • 雨水を集める範囲・雨庭面積・深さ・浸透能は、現地調査値で上書き可能
  • 結果はあくまで試算であり、表示される効果は「雨水を集める範囲」と雨庭面積に降った雨に対する値

HOW TO START

まず1か所、次に地図で複数か所。2ステップ

はじめての方は、簡易版で30秒。雨庭のしくみと効果をつかんでから、地図版で実際のまちに複数の雨庭を配置して、効果を確かめられます。

STEP 1 簡易版

まず1か所で試す

雨庭1か所の条件を入力して効果を計算する、シンプルな入口です。 まずは雨庭のしくみと効果を手早く確かめたい方に。

簡易版で効果を確かめる